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出典「ウィキペディア(Wikipedia)」(2009/06/02)
| Type | スタジオ・アルバム |
|---|---|
| Artist | YMO |
| Released | 1981年11月21日 |
| Recorded | STUDIO A |
| Genre | テクノ |
| Length | 43分45秒 |
| Label | アルファレコード |
| Producer | 細野晴臣+YMO |
| Chart position | *週間最高順位4位(オリコン) |
| Last album | BGM (1981年) |
| This album | テクノデリック (1981年) |
| Next album | 浮気なぼくら (1983年) |
『テクノデリック』は世界最初期にサンプリングを利用したアルバムで「世界初の本格的サンプリングアルバム」と言われることがある(詳細は後述)。
アルバム全体として、ミニマル・ミュージックが取り入れられているのも特徴であるが、後年細野晴臣は「YMOの中で唯一、可能性を秘めたまま発展し損ねた音楽のスタイルがミニマル」とのコメントを残している。
前作『BGM』ではほとんど使用されていなかった生楽器が多用されているのもこのアルバムの特色である。
アルバムのタイトルは「テクノ+サイケデリック」の造語である。
細野がこだわっていたプロデュースのクレジット名が今回は「細野晴臣+YMO」となった。
前作『BGM』作成中に心身不調だった坂本が韓国旅行をきっかけに元気になった。そのときインスパイアされた内容が「京城音楽」で表現されている。しかし逆に細野が不調に陥り、その状態が「灰色の段階」という曲名で表現されている。
サンプリング
- 前述の通り、『テクノデリック』は「世界初の本格的サンプリングアルバム」と言われることがある。しかし、実際には、オーストラリアで発売されていたサンプラーを含むワークステーション「フェアライトCMI」の初期タイプをトレヴァー・ホーンやルパート・ハインがすでに所有していた。たとえば、イエスの「ドラマ・ツアー」(1980年)で、ジェフ・ダウンズがステージにフェアライトCMIを持ち込んで実際に使用していた。アルバムでも、ケイト・ブッシュ『魔物語』、バグルス『モダン・レコーディングの冒険』、ルパート・ハイン『イミュニティ』、キース・エマーソン『ナイトホークス』(いずれも1981年)で、一部ではあるが使用されている。
- 同じく、ほぼ同時期にスティーリー・ダンのエンジニアであったロジャー・ニコルズがサンプラー(名称:WENDEL)を開発しており、アルバム『GAUCHO』で使っていた。同アルバムの発売が1980年であるので、1981年リリースの『テクノデリック』よりも早いことになる。ただし、WENDELの使用はドラムの細かい補正に限られており、またLMD-649に比べ原始的な機材であった(インターフェイスもなく、変更するときにはわざわざそのたびにプログラム・コードを書かねばならなかった)。
- 一方YMOは、ハンドメイドのサンプラー「LMD-649」を用い、人の声やガムラン、工場の音などをサンプリングし、それらで本作のリズムトラックのほとんどを構成している。
- しかし、LMD-649をスタジオに搬入した松武秀樹は、当初これを「高くて買えなかったLinn Drum LM-1(当時、約300万円)の代用品」としか考えていなかった。(LMD-649は村田研治らが製作し、松武の依頼でシーケンサーのトリガー信号を利用できるよう改造された)
レコーディング
- レコーディングは前作『BGM』の発売日(1981年3月21日)から開始され、10月13日まで長期間行われている。
- 録音に関しては『BGM』ではデジタル録音を導入したが、デジタル特有のエラーノイズの問題や編集効率の問題から「体操」を除きアナログ録音に戻したサウンド&レコーディング・マガジン 1999年11月号。
アルバムジャケット
アルバムジャケットは二種類存在し、最初にできたのは通常盤、現在の再発CDで使われている女性の肖像のデザインだが、「メンバーの顔が入っていない」という理由でメンバー三人の写真があしらわれたものが作り直された(これが初回盤のジャケットとなる)。A面
#ジャム PURE JAM #*作曲:高橋幸宏/作詞:高橋幸宏、ピーター・バラカン #:イントロの高橋のコーラスに関して細野はサイケデリックであるとコメントしている。曲の最後では逆回転で録音したモチーフが使われている。タイトルと歌詞の内容は当時アルファレコードの1階にあった喫茶店「BAN」のメニューにあった、とても分厚いパンにジャムののったトーストが不細工だったことを意味している(彼らはレコーディング中のスタジオから喫茶店に軽食をよく注文していた)。細野や坂本によれば、欧米のミュージシャン達はこの他愛もない詞を深読みして「何か意味深なことを語っているのではないか」とよく質問したそうである。作曲は高橋名義ではあるが、サウンドの大部分は細野が担当している。シンセサイザーが「うねうね」しているのはそのためである。「ジャムでしょ」の部分はハンディ・トーキーを使っている。なお、この曲はアルバムでは最初に収録されているが、録音は最後に行われた(トラックシートではM-8)。 #新舞踊 NEUE TANZ #*作曲:細野晴臣、坂本龍一、高橋幸宏/作詞:細野晴臣、坂本龍一、高橋幸宏 #:インドネシアのケチャをモチーフにしている。そのため、仮タイトルは「ケチャ」だった。ピアノはプリペアド・ピアノが使われており、坂本のみならず、高橋も演奏している。 #階段 STAIRS #*作曲:高橋幸宏/作詞:高橋幸宏、ピーター・バラカン #:重々しいピアノとベースが特徴的。レコーディングが開始しても誰も作業しなかったため、高橋が仕方なく作り始めた曲(トラックシートではM-1)。『カルトQ』YMO編で優勝した元電気グルーヴの砂原良徳が「YMOで最も好きな曲」として挙げている。 #京城音楽 SEOUL MUSIC #*作曲:坂本龍一、高橋幸宏/作詞:坂本龍一、ピーター・バラカン #:ガムランと声(パーッ、フク、チキ)によるパーカッションが印象的な曲。アルバムの3番目に録音された(トラックシートではM-2)。途中のヴォイスはトランシーバーの声を録音したもの。プリペアド・ピアノが使われている部分もある。坂本が韓国取材をした際の印象を元にしたもので、軍政下の韓国の事情をうかがわせる。 #灯 LIGHT IN DARKNESS #*作曲:坂本龍一、高橋幸宏 #:細野のベースは、坂本と高橋の「チャック・レイニーみたいなベースを」とのリクエストに応えて弾かれたもの。大豆油の缶をたたいている音がサンプリングされている。またハイハットは人の声をサンプリングしたものである。1982年、西ドイツの映画「セカンドフェイス」にて使用された。B面
#体操 TAISO #*作曲:細野晴臣、坂本龍一、高橋幸宏/作詞:細野晴臣・坂本龍一・高橋幸宏 #:シングルカットされた曲。詳細は「体操 (YMO)」を参照。アルバムの中では最初に録音された。 #- 田中雄二 『電子音楽 in JAPAN』アスペクト、2001年
- 『イエロー・マジック・オーケストラ』アスペクト、2007年
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